ラグビーのルールは複雑に見えますが、観戦に必要な芯は4つだけです。ボールを前に投げない、前に落とさない、ボールより前の選手はプレーに参加しない、倒れたらボールを離す。この4つを押さえるだけで、笛が鳴った理由の大半がわかるようになります。この記事を読み終えるころには、得点の数え方、笛のあとの再開方法、カードの重さまで自分で判断できるはず。W杯2027を前に、初めての人がつまずくポイントから順番に見ていきます。ルールは2026年10月時点のWorld Rugby競技規則(2026年版)にそろえました。
- ラグビーは1チーム15人、試合は40分ハーフの計80分(競技規則第5条)。時間切れでもボールがデッドになるまでプレーは続く
- 得点はトライ5点、コンバージョン2点、ペナルティゴールとドロップゴールが3点、ペナルティトライが7点(第8条)
- 反則のほとんどは「前に投げない・前に落とさない・オフサイド・倒れたら離す」の4原則のどれか
- 2026年7月1日から、エリートラグビーでは「20分たてば退場者の代わりを入れられる」レッドカードが正式な競技規則になった(第9条30項)
- タックルの高さの上限は、エリートでは肩の線、コミュニティラグビーでは胸骨の下端か腰(大会主催者が選ぶ。2026年7月1日施行)
Contents 目次
- ラグビーは何人で何分? 15人・80分の陣取りゲーム
- 得点は5種類。トライは5点、ペナルティトライは7点
- 観戦に必要な4つの大原則
- 初心者がよく勘違いする3つの例外
- タックルの高さは? エリートは肩の線、コミュニティは胸骨の下端か腰
- プレーの再開:スクラム、ラインアウト、ペナルティ、フリーキック
- スクラム
- ラインアウト
- 50:22(フィフティ・トゥエンティトゥー)
- ペナルティ(重い反則)
- フリーキック(中くらいの反則)
- ラックとモール:密集で何が起きている?
- 場面ごとのオフサイドライン:スクラムは5m、ラインアウトは10m
- カードと退場:イエローは10分、レッドは原則として戻れない
- 観戦がもっと面白くなる3つの見方
- よくある質問
ラグビーは何人で何分? 15人・80分の陣取りゲーム
1チーム15人が、前後半40分ずつの80分で戦います。ボールを持って相手陣の奥まで運ぶ陣取りゲームで、攻める側は走り、パスをつなぎ、キックで陣地を進めます。守る側はタックルで止めて、ボールを奪い返します。
| 項目 | 競技規則の数字 | 根拠 |
|---|---|---|
| グラウンドに立てる人数 | 1チーム15人まで(FW8人・BK7人) | 第3条1項 |
| 控え(リザーブ) | 最大8人 | 第3条4・5項 |
| 試合時間 | 40分ハーフ、計80分(ロスタイムは別) | 第5条1項 |
| ハーフタイム | 15分以内(大会主催者が決める) | 第5条2項 |
| フィールドオブプレーの長さ | 94〜100m | 第1条 |
| グラウンドの幅 | 68〜70m | 第1条 |
| インゴールの奥行き | 6〜22m | 第1条 |
ポジションごとの役割はポジションの解説で掘り下げています。ここでは時間の数え方だけ押さえておきましょう。80分を過ぎても、試合はすぐには終わりません。ボールがデッドになる(タッチに出る、ノックフォワードで止まるなど)までプレーは続きます。時間切れのあとに反則があってペナルティやフリーキックが与えられた場合は、そのキックからプレーが再開されます。終了間際の「ラストワンプレー」で逆転劇が起きるのは、このルールがあるからです。
得点は5種類。トライは5点、ペナルティトライは7点
いちばん大きい得点はトライの5点です。トライのあとのコンバージョンが決まれば合計7点。キックで取る3点との差が、試合終盤の駆け引きを生みます。
| 得点 | 点数 | どうやって取る? |
|---|---|---|
| トライ | 5 | 相手のインゴール(トライライン上を含む)に、最初にボールを置く(グラウンディング) |
| コンバージョン | 2 | トライのあと、トライした地点を通るタッチラインと平行な線の上から、ゴールを狙うキック |
| ペナルティゴール | 3 | 相手の反則で得たペナルティから、ゴールを狙うキック |
| ドロップゴール | 3 | プレー中にボールを地面にワンバウンドさせて蹴り、ゴールを通す |
| ペナルティトライ | 7 | 相手の反則がなければトライになっていた(またはもっと有利な位置でトライできた)とき。ゴールポストの間に与えられ、コンバージョンはない |
「トライのあとのキックが真ん中から蹴られることが多い」のは、トライした位置の延長線上からしか蹴れないからです。選手が大回りしてでもゴールポストの近くに飛び込もうとするのは、このコンバージョンを入りやすくするため。
キックには制限時間もあります。コンバージョンはトライが認められてから60秒以内(第8条8項c)、ペナルティゴールは「狙う」と示してから60秒以内(第8条21項)。どちらもプレー時間で数え、ボールが倒れて置き直しても時計は止まりません。時間を過ぎると、コンバージョンは無効、ペナルティゴールは無効のうえ相手ボールのスクラムです。キッカーが黙々とルーティンをこなしている間も、時計は進んでいます。キックの種類や蹴り方はキックの記事で詳しく扱います。
観戦に必要な4つの大原則
反則は細かく分けると多いのですが、ほとんどはこの4つのどれかです。
- ボールを前に投げない(スローフォワード)パスは真横か後ろへ。前へのパスは反則で、相手ボールのスクラムになります(第11条6項)。
- ボールを前に落とさない(ノックフォワード)キャッチしそこねてボールを前に落とし、自分で捕り直す前に地面や他の選手に触れると反則。相手ボールのスクラムで再開です。2026年版の競技規則では、正式な用語が「ノックフォワード(knock forward)」に変わり、「以前はノックオンと呼ばれた」と明記されています。中継でも両方の言い方を耳にするはずです。
- ボールより前にいる選手はプレーに参加しない(オフサイド)味方がボールを持っているとき(または最後にプレーしたとき)、その選手より前にいる選手はプレーに関われません(第10条1項)。密集の周りでは特に厳しく見られます。
- 倒れたらボールを離す(ノット・リリース・ザ・ボール)タックルされて倒れた選手は、すぐにボールを離すか、パスするか、置かなければなりません。逆に、倒れたままボールを奪いにいくのも反則です。立ったまま奪いにいく「ジャッカル」がどこまで認められるかは、ジャッカルのルール解説で掘り下げています。
前には投げない。でも前へは進む。だからラグビーは、走る・当たる・蹴るのスポーツになる。
初心者がよく勘違いする3つの例外
4原則には、知っていると「今のはなぜ反則じゃない?」が解ける例外があります。
- チャージダウンはノックフォワードにならない:相手が蹴った直後のボールを手や体で止めて前に落ちても、反則ではなくプレー続行です(第11条5項a)
- 相手の手からボールをもぎ取って前に落ちても反則ではない:ボールを持っていた選手の手から前に出た場合も、プレーは続きます(第11条5項b)
- キックの前にいた味方は「10mルール」に注意:味方が蹴ったとき、その前にいた選手は、ボールの落下点(捕球点)から10m以内にいるなら下がらなければなりません。すぐに下がらないと反則で、相手はペナルティかスクラムを選べます(第10条4項c。キックがチャージダウンされた場合は適用されません)
キックのときのオフサイドを上から見ると、下の図のようになります。蹴った味方の足を通る、トライラインと平行の線より前にいる味方は全員オフサイドで、そのうちボールの落下点から10m以内(10mの線より前)にいる選手は、その線の後ろまですぐに下がらなければなりません。
図の中央の選手のように10mの範囲の外にいても、オフサイドのままボールのほうへ動いたり、下がる努力をせずにプレーに関わったりすれば反則です(第10条4項a・b)。この選手は、キッカーやキッカーより後ろにいた味方に追い越されるか、相手がボールを蹴る・意図的に触れるとオンサイドに戻れます(第10条7項)。一方、10mの範囲にいた選手は、10mの線かオンサイドの味方の後ろまで下がることが先で、相手の動きでオンサイドになれるのはチャージダウンのときだけです(第10条4項c・8項)。
タックルの高さは? エリートは肩の線、コミュニティは胸骨の下端か腰
タックルは、トップレベル(エリートラグビー)では肩の線より下、学校やクラブなどのコミュニティラグビーでは胸骨の下端か腰より下が上限です。コミュニティの基準は2026年7月1日から競技規則に入りました(第14条1項・5項a)。
| レベル | タックルの上限(制裁ライン) | 補足 |
|---|---|---|
| エリートラグビー(プロレベル。どの大会が該当するかは各協会・大会が決める) | 肩の線 | 頭部への接触を起こすタックルは、肩より下から入っても危険なタックル(第9条13項) |
| コミュニティラグビー(学校・クラブ・社会人など) | 胸骨の下端、または腰 | どちらにするかは大会主催者が選ぶ。ボールキャリアーが当たる直前に大きく体を下げる行為や、オープンプレーでの2人同時タックルを反則にする任意の規定もある |
World Rugbyの競技規則は、タックラーに「制裁ラインより下へタックルする責任」を、ボールキャリアーにも「安全にタックルへ入る責任」を求めています。日本ラグビーフットボール協会も2026年7月15日の通達で、この改正を各協会・チームに知らせました。自分のチームが出る大会がどちらの高さを採用しているかは、大会要項で確かめておきましょう。低く入るタックルの基本は初心者のためのタックルのコツで扱います。
ほかにも、空中でボールを取りにいった選手を下から倒す、ボールを持っていない選手にタックルする、相手を持ち上げて頭や上半身から落とす、といった行為は反則です(第9条14〜18項)。ラックやモールに腕をかけずに突っ込むことも禁止されています(第9条20項)。
プレーの再開:スクラム、ラインアウト、ペナルティ、フリーキック
笛が鳴ったあとは、反則の重さと場所によって再開方法が決まります。軽い反則はスクラム、ボールがタッチに出たらラインアウト、重い反則はペナルティです。
スクラム
ノックフォワードやスローフォワードなど、軽い反則のあとに組まれます。両チームのフォワード8人ずつが組み合い、スクラムハーフが真ん中にボールを入れて、足でかき出して奪い合います。レフリーがマークを示してから30秒以内に組む準備ができていないと、相手にフリーキックが与えられます(第19条4項)。2026年7月からは、フッカーがクラウチとバインドの間、片足をトンネルの中央へ前に出してスクラムを安定させ、首や背骨にかかる縦方向の負荷を防ぐ「ブレーキフット」(足を引くのはレフリーの「セット」のあと)も正式な競技規則になりました(第19条10〜12項)。
ラインアウト
ボールがタッチライン(グラウンドの横の線)の外に出たときの再開方法です。両チームが縦に並び、その間にボールを投げ入れます。味方がジャンプする選手を持ち上げて、空中でボールを取り合います。こちらもマークから30秒以内に並ぶ必要があります(第18条12項)。
50:22(フィフティ・トゥエンティトゥー)
自陣(ハーフウェイラインより自分側)から蹴ったボールが、一度グラウンドに落ちてから相手陣の22mより内側でタッチに出ると、蹴った側のボールでラインアウトになります(第18条8項a)。普通はタッチに出したら相手ボールなので、ここが大きな違い。キックオフやドロップアウトからは適用されず、相手陣から自陣にパスで戻したボールをそのまま蹴った場合も対象外です。
タッチに出たときにどちらのボールになるかは、蹴った場所と出方で変わります。
| 場面 | ラインアウトの位置 | 投げ入れるチーム |
|---|---|---|
| プレー中に蹴ったボールが、バウンドしてからタッチに出た | ボールが出た地点 | 相手チーム |
| 自陣22mの外から、直接(ノーバウンドで)タッチに蹴り出した | 原則として蹴った地点の横(陣地は進まない) | 相手チーム |
| 自陣22mの内側から直接タッチに蹴り出した(自分たちで22m内に持ち込んだ場合を除く) | ボールが出た地点 | 相手チーム |
| 50:22が成立した | ボールが出た地点 | 蹴ったチーム |
| ペナルティキックをタッチに蹴り出した | ボールが出た地点 | 蹴ったチーム |
ペナルティ(重い反則)
オフサイドやノット・リリース・ザ・ボール、危険なタックルなど重い反則のあとは、反則されたチームに「ペナルティキック」が与えられます。ここでチームは次の中から選べます。
| 選択肢 | どうなる? |
|---|---|
| ゴールを狙う | 決まれば3点。狙うと示してから60秒以内に蹴る |
| タッチに蹴り出す | 陣地を大きく進め、自分たちのボールでラインアウトから再開 |
| すぐに攻める | その場でボールを軽く蹴って(タップ)、プレーを続ける |
| スクラムを選ぶ | 自分たちのボールのスクラムから攻める(第20条3項) |
試合終盤、点差によって「3点を取るか、トライを狙うか」の判断が分かれます。ここはキャプテンの腕の見せどころで、観戦のいちばんの見どころのひとつです。
フリーキック(中くらいの反則)
スクラムやラインアウトを決められた時間内に組まない、ラックで頭が腰より下がる、といった反則にはフリーキックが与えられます。ペナルティと違ってフリーキックからゴールを狙って3点を取ることはできません。相手がボールに触れるかタックルするまで(またはボールがデッドになるまで)は、ドロップゴールも得点になりません(第8条29項)。タップして攻めるか、蹴って陣地を取るのが一般的です。ペナルティと違い、フリーキックの代わりにスクラムを選ぶことはできません(2024年7月の改正で廃止。スクラムを選べるのはペナルティだけ。第20条3項)。
ラックとモール:密集で何が起きている?
テレビで選手が折り重なっている場面は、ほとんどがラックかモールです。違いは「ボールが地面にあるか、選手が持っているか」だけ。
- ラック:地面にあるボールの上で、両チームの選手が立ったまま押し合っている状態。手でボールを扱うことはできず、足でかき出します(第15条)
- モール:ボールを持った選手が倒れずに立っていて、その周りで両チームの選手が組み合っている状態。そのまま押し進んでトライを狙うこともあります(第16条)
ラックとモールの周りはオフサイドの判定が特に厳しく、密集に参加している選手の最後尾を通る線より後ろからしか参加できません。笛が鳴ったら、まず密集の周りを見ると理由がわかることが多いです。
ラックとモールのオフサイドラインは、両チームに1本ずつあります。下の図のように、密集に加わっていない選手は、密集に参加している選手のうち自陣側でいちばん後ろの選手を通る、トライラインと平行の線より後ろにいなければなりません(ふつうは味方の最後尾)。
図で輪のついた2人のように、線より前にいる選手は、密集に加わるか、すぐに線の後ろへ下がらなければならず、そのままプレーに関わればペナルティです(第15条8項・第16条5項)。密集に加わるときも、自分の線の後ろから入り、最後尾の選手より前に割り込むことはできません(第15条5・6項、第16条7項)。
密集には「時間切れ」もあります。ラックでボールが出せる状態になると、レフリーが「ユーズイット(use it)」と声をかけ、そこから5秒以内にボールを出さないと相手ボールのスクラムです(第15条17項)。モールも、前進が5秒より長く止まってボールが出てこなければ、相手ボールのスクラムで終わります(第16条17項)。レフリーの声が中継のマイクに拾われていたら、耳を澄ませてみてください。
場面ごとのオフサイドライン:スクラムは5m、ラインアウトは10m
オフサイドラインの位置は場面ごとに決まっています。スクラムに加わっていない選手は自分のチームの最後尾の足から5m後ろ、ラインアウトに並んでいない選手はマークオブタッチから10m後ろが基本です。
| 場面 | オフサイドライン(この線より後ろにいる) | 競技規則 |
|---|---|---|
| 一般プレー(ラン・パス) | ボールを持っている(最後にプレーした)味方の位置。それより前にいる選手はオフサイド | 第10条1項 |
| キック | 蹴った足の位置。前にいた味方は、落下点から10m手前の線(またはオンサイドの味方)の後ろへすぐ下がる | 第10条1項・4項c |
| タックル(ボールの上に立っている選手がいるとき) | タックルに関わる選手やボールの上に立つ選手の、体のいちばん後ろ | 第14条10項 |
| ラック | 参加している選手の体のいちばん後ろ(チームごとに1本) | 第15条4項 |
| モール | 参加している選手の最後尾の足(チームごとに1本) | 第16条4項 |
| スクラム:参加していない選手 | 自分のチームの最後尾の足から5m後ろ。最後尾の足がインゴールか、トライラインから5m以内にあるときはトライライン | 第19条31・32項 |
| スクラム:ボールを持っている側のスクラムハーフ | 少なくとも片足を、ボールと同じ位置かそれより後ろに置く | 第19条29項 |
| スクラム:ボールを持っていない側のスクラムハーフ | スクラムのそば(両足がトンネルの中央線を越えない)、自分のチームの最後尾の足の位置、最後尾の足から5m以上後ろのいずれか。後ろへ下がったら、そのスクラムの間は戻れない | 第19条28・30項 |
| ラインアウト:並んでいる選手 | ボールが投げ入れられて選手か地面に触れるまではマークオブタッチ(投げ入れる地点を通り、タッチラインと直角の想像上の線)。触れたあとはボールを通る線 | 第18条30・32項 |
| ラインアウト:並んでいない選手 | マークオブタッチから自陣側へ10m以上(トライラインのほうが近ければトライライン) | 第18条35項 |
スクラムやラインアウトのオフサイドラインは、そのセットプレーが終われば消えます(スクラムは第19条33項。ラインアウトが終わる条件は第18条38項)。ただし、それまでにオフサイドだった選手は、すぐに線の後ろへ下がるか、相手がボールを持って5m動くか、相手がキックするまでオフサイドのままです(第10条9・10項)。
カードと退場:イエローは10分、レッドは原則として戻れない
イエローカードは10分間の一時退場(シンビン)、レッドカードは退場です(第9条29・30項)。2026年7月1日からは、エリートラグビーに限って「20分レッドカード」が正式な競技規則になりました。
| カード | どうなる? | 競技規則 |
|---|---|---|
| イエローカード | 10分間(プレー時間)プレーできず、チームはその間14人で戦う。同じ試合で2枚目のイエローなら退場 | 第9条29項 |
| レッドカード | 退場。その選手は試合に戻れず、代わりも入れられない | 第9条30項 |
| 20分レッドカード(エリートのみ) | 退場した選手は戻れないが、プレー時間で20分たてば代わりの選手を入れられる。故意で非常に危険な行為による退場は対象外で、代わりは入れられない | 第9条30項、第3条33項f |
20分レッドカードは、2025年7月からエリートの大会で世界的な試験ルール(グローバル・ロー・トライアル)として使われ、2026年6月17日のWorld Rugby理事会で正式採用が承認されました。どんな反則が「故意で非常に危険」にあたるのかは、20分レッドカードの解説で掘り下げます。
トライや危険なプレーの判定では、映像で確認するTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)が使われます。TMOを置くかどうかは大会主催者が決め、トライのグラウンディング、タッチの判定、キックの成否、トライにつながる反則、不正なプレーの確認などに使われます(第6条15項)。スタジアムの大型ビジョンでリプレーが流れている間は、判定待ちの時間です。
観戦がもっと面白くなる3つの見方
- レフリーの手を見る反則があっても、反則された側が有利に攻め続けられるときは、レフリーが腕を横に伸ばしてプレーを続けさせます(アドバンテージ)。何も起きなければ、反則の地点に戻って再開です。
- 陣地の取り合いを見る自陣の奥ではキックで陣地を戻し、相手陣の22mより内側に入ったら一気に攻める。点数だけでなく「今どこでプレーしているか」を見ると、キックの意味がわかります。50:22を狙ったキックが決まった瞬間は、スタンドが一段わきます。
- スクラムとラインアウトの結果を見るセットプレーで勝ったチームが流れをつかみます。スクラムで押し勝つとペナルティをもらえることも多く、点数に直結します。
ラグビーのルールは、試合を観ながら覚えるのがいちばんの近道です。まずは4つの大原則だけを頭に入れて、W杯2027の日本戦を観てみてください。笛が鳴るたびに「今のはどれだ?」と考えるだけで、80分があっという間に過ぎていきます。どこまで身についたかは、ルールクイズ20問で腕試しできます。
よくある質問
ラグビーの試合時間は何分ですか?
前半40分・後半40分の計80分です(World Rugby競技規則第5条)。ハーフタイムは15分以内。80分を過ぎても、ボールがデッドになるまでプレーは続きます。
トライとコンバージョンで何点になりますか?
トライが5点、続くコンバージョンが決まれば2点で、合わせて7点です。相手の反則でトライを防がれたと判断されたペナルティトライは、コンバージョンなしで7点が与えられます。
コンバージョンキックに制限時間はありますか?
あります。2026年版の競技規則では、トライが認められてから60秒以内(プレー時間)に蹴らなければならず、過ぎるとキックは無効です。ペナルティゴールも、狙うと示してから60秒以内です。
20分レッドカードとは何ですか?
レッドカードで退場した選手の代わりに、プレー時間で20分たてば別の選手を入れられるルールです。2026年7月1日からエリートラグビー向けに正式な競技規則になりました。故意で非常に危険な行為による退場は対象外で、代わりは入れられません。
50:22とは何ですか?
自陣から蹴ったボールが一度グラウンドに落ちてから、相手陣の22mより内側でタッチに出ると、蹴った側のボールでラインアウトになるルールです。キックオフやドロップアウトからは適用されません。
参考(2026年10月1日確認):World Rugby 競技規則(Laws of the Game 2026)/World Rugby 2026-07 Law updates/World Rugby コミュニティのタックル高さの条文/日本ラグビーフットボール協会「世界的試験実施ルールの正式採用・競技規則改正に関して」(2026年7月15日)
