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ラグビーのパスの投げ方スピンパスのコツと一人でもできる練習法

パスは腕で投げるものではない。後ろの手で押し出し、指先で回転をかけ、最後に指で受け手をさす。正しい持ち方から、試合で使えるスピンパスの投げ方、一人でもできる練習までを順番に解説します。

Text — LEO Updated — Read — 4分
ラグビーのパスの投げ方|スピンパスのコツと一人でもできる練習法
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ラグビーのパスは「腕で投げる」ものではありません。後ろの手で押し出して、指先で回転をかけ、最後に指で受け手を指す。これだけ覚えれば、昔ながらの「大きく振りかぶるパス」から卒業できます。この記事では、試合でいちばん使うスピンパスを中心に、正しい持ち方から投げ方、一人でもできる練習までを順番に説明します。

Pointこの記事の結論

  • パスの力は腕の振りではなく、後ろの手の押し出しから生まれる
  • ボールは手のひらではなく指で持つ。手のひらとボールの間にすき間ができればOK
  • 狙うのは受け手の体ではなく、受け手が走り込む少し前
  • 投げ終わりは両手の指先が狙った場所を指す。これが正しく投げられたかの確認になる

Contents 目次
  1. まず持ち方。ボールは「指」で持つ
  2. スピンパスの投げ方:押して、転がして、指さす
  3. どこに投げる?「受け手の前」を狙う
  4. 場面で使い分ける、主なパスの種類
  5. よくある失敗と直し方
  6. 腕を大きく振りかぶってしまう
  7. ボールが回転しない・縦に揺れる
  8. パスが後ろにそれる
  9. 投げたあとに止まる
  10. 一人でもできる練習、二人でやる練習

まず持ち方。ボールは「指」で持つ

パスがうまくいかない人の多くは、ボールを手のひらでべったり抱えています。これでは指に引っかかりができず、回転もコントロールも生まれません。

  1. 両手を大きく開くボールの左右から、指を縫い目に沿うように広げて添えます。
  2. 親指は上、ボールの後ろ側へ両手の親指が上を向き、ボールの中心より少し後ろに来るように持ちます。
  3. 手のひらを浮かせる手のひらとボールの間に、指一本分くらいのすき間ができれば正解です。
  4. ボールは体の前、少し先端を下げて胸からへその前あたりで構えます。先端をやや下に向けると、まっすぐ飛ぶ軸ができます。
← PASS TO THE LEFT 前 後ろ 前の手 方向を決めるガイド。添えるだけ 後ろの手 押し出して、指先で回転をかける
左に投げる場合。左手(前の手)は方向を決めるだけ。右手(後ろの手)でボールを押し出し、指先から抜けるときに回転をかけます。

スピンパスの投げ方:押して、転がして、指さす

スピンパスは、ボールに縦軸の回転をかけて遠くまでまっすぐ飛ばすパスです。バックスはもちろん、今はフォワードも当たり前に使います。流れは次の4つです。

  1. 投げる前に、受け手を見る先に目で受け手を確認してから投げます。ボールを見たままのパスは、ほぼ確実にずれます。
  2. ボールを外側の腰の近くへ左に投げるなら右の腰の近くまで引きます。大きく振りかぶる必要はありません。引きすぎると相手に読まれ、動作も遅くなります。
  3. 後ろの手で押し出す右手でボールを左方向へ押し出します。このとき前の手は添えるだけ。腕を回すのではなく、手首と指で押し出すイメージです。
  4. 指先で回転をかけ、指で狙いをさすボールが手から離れる瞬間、後ろの手の指先でボールの表面を転がすようにすると回転がかかります。投げ終わりは両手の指先が狙った場所を指し、手のひらは外側を向きます。

腕を振るのではなく、ボールを「押し出して」「指で転がす」。— スピンパスのいちばん大事な感覚

上半身はひねりすぎないのがコツです。肩と胸は走る方向(前)に向けたまま、腕と手首でボールを運びます。体をひねって投げると、自分の走るコースが横に流れて、外の味方のスペースをつぶしてしまいます。

どこに投げる?「受け手の前」を狙う

よくある勘違いが「受け手の胸に投げる」ことです。受け手は走っているので、胸をめがけて投げるとボールが後ろにずれ、スピードを落として取ることになります。

ATTACK ↑ 10 12 ここを狙う 走り込む先・胸の高さ 点線=走るコース 赤=パス
受け手(12番)が走り込む少し前、胸の高さを狙うと、スピードを落とさずに取れます。

受け手側にも役割があります。パスをもらう前から両手を前に出して「ここに投げて」と的を作ること。手が出ていると投げ手は狙いやすく、キャッチからパスまでの動作も短くなります。

場面で使い分ける、主なパスの種類

試合ではスピンパスだけでなく、距離と状況に合わせてパスを使い分けます。まずは下の5つを知っておけば十分です。

パス 回転 距離 使う場面
スピンパス あり 中〜長 バックスのライン攻撃。外の味方まで速く正確に届けたいとき
フラットパス(回転なし) なし 短〜中 すぐ隣の味方へ。回転をかけない分、取りやすく素早く出せる
ポップパス なし 短 近くを走り込んでくる味方へ、ボールを浮かせるように渡す
スクラムハーフのパス あり 中〜長 ラックやスクラムから、地面のボールを拾い上げずにそのまま投げる
オフロードパス なし 短 タックルを受けながら、倒れる前に片手や両手でつなぐ

「スクリューパス」と呼ばれることもあるスピンパスですが、近い距離で無理に回転をかける必要はありません。近くはフラットやポップ、遠くはスピンと覚えておくと、試合でのミスが減ります。

よくある失敗と直し方

腕を大きく振りかぶってしまう

時間がかかるうえ、相手に投げる方向を読まれます。ボールを腰の近くまで引いたら、そこから真横に押し出すだけで十分届きます。

ボールが回転しない・縦に揺れる

手のひらで持っているか、最後に指先が抜けていないことがほとんどです。持ち方を見直し、投げ終わりまで後ろの手の指先がボールに触れ、最後に指先から抜けているかを確認しましょう。

パスが後ろにそれる

受け手の体を狙っているか、自分の体が横に流れています。狙いは「走り込む先」。肩を前に向けたまま投げる意識を持つと直ります。

投げたあとに止まる

投げたら終わりではありません。すぐにサポートに走ると、次のパスや、タックルされた味方のフォローにつながります。

一人でもできる練習、二人でやる練習

パスは回数がものを言います。毎日少しずつでも、正しい形で投げる回数を増やしましょう。

  1. 寝転んで真上にスピンパス(一人)仰向けになり、真上にスピンパスを投げて自分でキャッチします。ボールがまっすぐ上がってまっすぐ落ちてくれば、回転の軸がそろっている証拠。手首と指の使い方だけに集中できます。
  2. 壁パス(一人)壁から3〜5mほど離れ、壁の同じ場所を狙って左右交互に投げます。跳ね返りを取る練習にもなります。
  3. 片ひざ立ちのパス(二人)二人とも片ひざをついて向かい合い、上半身だけで投げ合います。腕ではなく押し出しと指で投げる感覚がつかめます。
  4. 歩きながら→走りながら(二人以上)横に並んで歩きながら投げ合い、慣れたらジョギング、ダッシュへとスピードを上げます。受け手は必ず手を前に出して的を作りましょう。

最初は5m、慣れたら10m、15mと距離を伸ばします。遠くに投げようとして形が崩れるなら、距離を戻すのが上達の近道です。


パスは、ラグビーでいちばん回数の多いプレーのひとつです。そしていちばん、練習した分だけ裏切らないスキルでもあります。「押して、転がして、指さす」。今日の練習から、この3つだけ意識してみてください。

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LEOEditor-in-Chief

埼玉工業大学深谷高校(現・正智深谷)ラグビー部出身。WTB→CTB→FLと渡り歩き、在籍中のチームは花園2年連続ベスト4。いまはラグビージャージのデザイン制作(HERCULEGEAR)に携わりながら、ラグビーの面白さを書いています。

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