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リーグワンを去った世界的スターの“その後”サベア、モウンガ、コルビ、コロインベテ…7人の現在地

2026年夏、リーグワンを去ったサベア、モウンガ、コルビ、コロインベテら7人のスターは今どこに?各クラブと移籍先の公式発表だけで在籍年と現所属を確かめ、NZ組・南ア組・欧州組の違いを図と表で整理した。

Text — LEO Updated — Read — 8分
リーグワンを去った世界的スターの“その後”|サベア、モウンガ、コルビ、コロインベテ…7人の現在地

2026年5月から6月にかけて、リーグワンの各クラブが出した「退団選手のお知らせ」には、世界一を知る名前がずらりと並んだ。オールブラックス主将のアーディ・サベア、ワールドカップ2大会連続優勝のチェスリン・コルビとファフ・デクラーク、ワラビーズの快足ウイング、マリカ・コロインベテ。彼らは今どこで、何をしているのか。各クラブと移籍先の公式発表だけを頼りに、7人の「その後」を追った。読み終えるころには、リーグワンに世界のスターが来て、そして去っていく「流れ」が見えるはずだ。

Pointこの記事の要点

  • 2025-26シーズン限りでリーグワンを離れた国際的スター7人の現在地を、所属クラブ公式の発表で確認した(2026年10月時点)。
  • アーディ・サベアは神戸に2度在籍(2023-24、2025-26)して優勝とベスト15を置き土産に退団し、2027年はスーパーラグビーのブルーズでプレーする。
  • リッチー・モウンガ(東芝BL東京、3シーズン)はクルセイダーズへ、シャノン・フリゼル(同)はハイランダーズへ、2027年に戻る契約を結んでいる。
  • チェスリン・コルビ(東京SG、3シーズン)はストーマーズ、ファフ・デクラーク(横浜E、4シーズン)はチーターズと、南アフリカ組は母国へ帰った。
  • 埼玉WKに5シーズン在籍したマリカ・コロインベテはウェールズのオスプリーズへ移り、2026年10月9日のドラゴンズ戦で先発メンバーに名を連ねた。

Contents 目次
  1. 2026年夏、日本を去った7人はどこへ行った?
  2. ニュージーランド組は「サバティカル」で来て、契約どおり帰っていく
  3. アーディ・サベア:神戸に2度来て、2度目は優勝して帰った
  4. リッチー・モウンガ:クルセイダーズへ、2027年に復帰
  5. シャノン・フリゼル:連覇を知るFLがハイランダーズへ
  6. 南アフリカ組は「家族」と「地元」を選んだ
  7. チェスリン・コルビ:家族のそばへ、ケープタウンのストーマーズへ
  8. ファフ・デクラーク:横浜で4シーズン、そしてブルームフォンテーンへ
  9. コロインベテはなぜ日本からウェールズへ?
  10. 在籍の長さで見ると何が分かる?
  11. 日本で戦ったことは、彼らに何を残したのか?

2026年夏、日本を去った7人はどこへ行った?

答えは「ニュージーランドに4人、南アフリカに2人、ウェールズに1人」。今回取り上げるのは、2025-26シーズン限りでリーグワン1部のクラブを退団し、2026年10月時点で海外のクラブと契約していることを公式に確認できた7人だ。

選び方のルールははっきりさせておく。在籍年はリーグワン公式サイトに転載された各クラブの退団発表、移籍先は移籍先クラブ(またはその国の協会)の公式発表で確認した。報道だけで公式の裏付けが取れなかった選手は載せていない。名前の表記も、日本のクラブが発表した表記に合わせている(サベア、コロインベテ、コルビなど)。

選手 日本での所属 在籍(クラブ発表) 2026年10月時点の行き先
アーディ・サベア コベルコ神戸スティーラーズ 2023-24、2025-26(計2シーズン) ブルーズ(NZ、2027年スーパーラグビー)
アントン・レイナートブラウン コベルコ神戸スティーラーズ 2025-26(1シーズン) NZRと2028年末まで契約(チーフス/ワイカト)
リッチー・モウンガ 東芝ブレイブルーパス東京 2023〜2026年(3シーズン) クルセイダーズ(NZ、2027年)/カンタベリー
シャノン・フリゼル 東芝ブレイブルーパス東京 2023〜2026年(3シーズン) ハイランダーズ(NZ、2027年)/タスマン
チェスリン・コルビ 東京サントリーサンゴリアス 2023〜2026年(3シーズン) ストーマーズ(南アフリカ)
ファフ・デクラーク 横浜キヤノンイーグルス 2022〜2026年(4シーズン) チーターズ(南アフリカ、2年契約)
マリカ・コロインベテ 埼玉パナソニックワイルドナイツ 2021-22〜2025-26(5シーズン) オスプリーズ(ウェールズ)
リーグワンから世界へ(2025-26シーズン退団組) JAPAN リーグワン ニュージーランド 4人 サベア → ブルーズ モウンガ → クルセイダーズ フリゼル → ハイランダーズ レイナートブラウン → チーフス 南アフリカ 2人 コルビ → ストーマーズ デクラーク → チーターズ ウェールズ 1人 コロインベテ → オスプリーズ 各クラブ公式発表をもとに作成(2026年10月時点)
7人の行き先。半数以上がニュージーランドに戻るのが今オフの特徴だ。

ニュージーランド組は「サバティカル」で来て、契約どおり帰っていく

NZの4人は、日本に「移籍」したというより、NZラグビー協会(NZR)との契約を保ったまま日本で一定期間プレーし、母国へ戻る形が中心だ。キーワードはサバティカル。NZRとの契約に含まれる条項で、一定期間だけ国外のクラブでプレーできる仕組みを指す。

分かりやすいのがアントン・レイナートブラウンだ。オールブラックス公式サイト(2025年7月22日)によると、彼はNZR、チーフス、ワイカトとの契約を2028年末まで延長し、そのうえで既存のサバティカル条項を使ってリーグワン2025-26シーズンを神戸で過ごすと発表された。神戸では1シーズンでリーグワン2025-26のベスト15(CTB)に選ばれている。

アーディ・サベア:神戸に2度来て、2度目は優勝して帰った

Ardie Savea
アーディ・サベア
ポジション
FL/NO8
所属
ブルーズ(2027年スーパーラグビー)

出典:コベルコ神戸スティーラーズ公式、ブルーズ公式(2026年10月確認)

神戸の退団発表(2026年6月9日)にある在籍期間は「2023年〜2024年(1シーズン)、2025年〜2026年(1シーズン)」。つまり2度、神戸のジャージを着た。2度目の2025-26シーズンは、神戸がプレーオフ決勝でクボタスピアーズ船橋・東京ベイを22-13で破り、リーグワンで初の優勝を果たしたシーズンだ。サベア自身もベスト15(FL)に入った。

次の舞台はオークランドのブルーズ。ブルーズ公式は2026年10月2日、サベアと2027年スーパーラグビー・パシフィックの契約を結んだと発表した。2025年にプレーしたモアナ・パシフィカがスーパーラグビーから姿を消したことが、この移籍の背景にある。退団会見では、神戸で過ごした時間について「神戸という場所で過ごした時間は愛おしいものだなというふうに心から感じています」(神戸スティーラーズ公式、2026年6月11日掲載)と語っている。

リッチー・モウンガ:クルセイダーズへ、2027年に復帰

Richie Mo'unga
リッチー・モウンガ
ポジション
SO(10番)
所属
クルセイダーズ/カンタベリー

出典:東芝ブレイブルーパス東京の退団発表、クルセイダーズ公式(2026年10月確認)

東芝ブレイブルーパス東京の発表では、在籍は2023年〜2026年の3シーズン。クルセイダーズ公式によると、NZR・クルセイダーズ・カンタベリーと2026年7月〜2027年12月の18カ月契約を結び、2026年と2027年のNPC(ニュージーランドの州代表選手権)はカンタベリー、2027年のスーパーラグビーはクルセイダーズでプレーする。クルセイダーズ公式によれば、同クラブでの通算は109試合・1,230得点。

シャノン・フリゼル:連覇を知るFLがハイランダーズへ

同じく東芝BL東京に2023年〜2026年の3シーズン在籍したFL。ハイランダーズ公式(2026年4月7日)によると、2026年半ばに日本から戻ってNPCのタスマンでプレーし、2027年はハイランダーズに復帰する。同発表では、東芝BL東京が在籍中の2024年と2025年にリーグワンを制したこと、オールブラックスで33テストに出場していることにも触れている。モウンガとフリゼルは、連覇したチームの軸として日本を去ったことになる。

南アフリカ組は「家族」と「地元」を選んだ

2人とも母国のクラブへ帰った。ただ、帰り方の事情は少し違う。

チェスリン・コルビ:家族のそばへ、ケープタウンのストーマーズへ

Cheslin Kolbe
チェスリン・コルビ
ポジション
WTB/FB
所属
ストーマーズ(南アフリカ)

出典:東京サントリーサンゴリアスの退団発表、ストーマーズ公式(2026年10月確認)

東京サントリーサンゴリアスは2026年5月25日、コルビの退団を発表した。在籍は2023年〜2026年の3シーズン。理由は家族の事情で、家族のそばにいることを選んだと説明されている。最終シーズンもリーグワン2025-26で得点王、ベストラインブレイカー、ベスト15(FB)を受賞。去り際まで一線級だった。

同じ日、ストーマーズ公式は地元ケープタウン出身のコルビが「帰ってくる」と発表した。ストーマーズでは以前に49試合に出場しており、そこからフランス、日本でキャリアを重ねての帰還。コルビ本人は「Cape Town and this team have played such a big role in my life and career.」(ストーマーズ公式)とコメントしている。

ファフ・デクラーク:横浜で4シーズン、そしてブルームフォンテーンへ

横浜キヤノンイーグルスの発表(2026年5月15日)によると、デクラークの在籍は2022年〜2026年の4シーズン。今回の7人の中ではコロインベテに次いで長く日本にいた。チーターズ(フリーステイト)公式は2026年4月12日、2年契約での加入を発表し、2026年6月からブルームフォンテーンを拠点にするとしている。同発表は、2019年日本大会と2023年フランス大会のワールドカップ決勝で先発した実績、60キャップ超のスプリングボックである点を紹介している。

コロインベテはなぜ日本からウェールズへ?

7人のうち、南半球に帰らなかったのはコロインベテだけだ。行き先はウェールズのオスプリーズ。日本での5シーズンを経て、ヨーロッパのURC(ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ)に挑戦の場を移した。

Marika Koroibete
マリカ・コロインベテ
ポジション
WTB
生年・出身
1992年7月26日生まれ
所属
オスプリーズ(ウェールズ)

出典:埼玉パナソニックワイルドナイツの退団発表、オスプリーズ公式(2026年10月確認)

埼玉パナソニックワイルドナイツの退団発表(2026年6月6日)では、在籍は2021-2022〜2025-2026シーズンの5シーズン。最終シーズンのワイルドナイツは、3位決定戦で東京サントリーサンゴリアスを26-19で下して3位で終えた。オスプリーズ公式は加入発表で、オーストラリアの年間最優秀選手に贈られるジョン・イールズ・メダルを2019年と2022年の2度受賞した選手として紹介している。

デビュー戦は2026年10月9日(現地)、ロドニー・パレードでのドラゴンズとのウェールズ・ダービー。オスプリーズ公式の発表で先発14番に名前があり、試合はオスプリーズが6トライを奪って38-31で勝った。日本の熊谷で走っていたウイングは、これからは改修されたスウォンジーのセント・ヘレンズで、オスプリーズのファンの前を走る。

在籍の長さで見ると何が分かる?

短期で来て結果を残す選手と、日本に腰を据える選手。2つのタイプがはっきり分かれる。

日本での在籍シーズン数(クラブ発表) コロインベテ デクラーク コルビ モウンガ フリゼル サベア レイナートブラウン 5 4 3 3 3 2(1+1) 1 サベアは2023-24と2025-26の2回に分けて在籍
在籍シーズン数。NZのサバティカル組は短く、南アフリカ組とコロインベテは長い。

NZ組の4人は、サベアの2回を合わせても最長3シーズン。NZRとの契約を軸に、日本での時間を「期間限定」で使っている。一方でコロインベテ(5)とデクラーク(4)は、日本を主戦場にした年月が長い。コルビの3シーズンも、移籍の理由が家族の事情だったことを考えると「区切りをつけて帰った」形に近い。

もうひとつの見方がある。神戸のMVPブロディ・レタリック(リーグワン2025-26のMVP、最多トライゲッター、プレーヤー・オブ・ザ・シーズン)は、神戸の退団発表に名前がない。去る人と残る人がいて、そのうえで新しいスターがまた入ってくる。この入れ替わりの速さが、今のリーグワンの姿だ。新シーズンの見どころはリーグワン2026-27の観戦ガイドで整理する。

日本で戦ったことは、彼らに何を残したのか?

数字で言えば、はっきり残っている。2025-26シーズンのアワードで、サベア、レイナートブラウン、コルビの3人がベスト15に選ばれた。去る選手が、その年のベストチームに3人も入っていたわけだ。モウンガとフリゼルは連覇、サベアとレイナートブラウンは神戸の初優勝。7人中4人が、リーグワンのタイトルを手にして日本を離れた。

もうひとつは、日本の選手が毎週、世界一の選手と同じピッチに立てたこと。ワールドカップ優勝メンバーのコルビやデクラークの動きを、敵として、味方として体で知る。その経験は代表にも返ってくる。日本代表の今後はW杯2027の日本代表メンバー予想で掘り下げている。

サベアはブルーズで、モウンガはクルセイダーズで、コルビはケープタウンで、コロインベテはスウォンジーで。日本で戦った名手たちのプレーは、これからは海外の中継で追うことになる。テレビの向こうで彼らがトライを取ったとき、「あれは日本のスタジアムで見たやつだ」と言えるのは、リーグワンを見てきたファンだけの楽しみだ。

アーディ・サベアは今どこのチームにいる?

2026年10月時点で、2027年スーパーラグビー・パシフィックをブルーズ(オークランド)でプレーする契約を結んでいる(ブルーズ公式、2026年10月2日発表)。リーグワンではコベルコ神戸スティーラーズに2023-24、2025-26の2度在籍し、2025-26は神戸の初優勝とベスト15選出を経験した。


リッチー・モウンガはクルセイダーズに戻ったの?

クルセイダーズ公式によると、NZR・クルセイダーズ・カンタベリーと2026年7月から2027年12月までの18カ月契約を結んだ。2026年と2027年のNPCはカンタベリー、2027年のスーパーラグビーはクルセイダーズでプレーする。東芝ブレイブルーパス東京には2023〜2026年の3シーズン在籍した。


チェスリン・コルビはなぜサンゴリアスを退団した?

東京サントリーサンゴリアスの発表(2026年5月25日)によると、家族の事情で家族のそばにいることを選んだため。在籍は2023〜2026年の3シーズンで、その後、地元ケープタウンのストーマーズへの復帰が同日に発表された。


NZの選手が言う「サバティカル」とは?

ニュージーランドラグビー協会との契約に含まれる条項で、契約を保ったまま一定期間だけ国外のクラブでプレーできる仕組み。アントン・レイナートブラウンは2028年末までの契約を結んだうえで、この条項を使ってリーグワン2025-26シーズンを神戸で過ごした(オールブラックス公式、2025年7月)。


リーグワン2025-26の優勝チームは?

コベルコ神戸スティーラーズ。2026年6月7日のプレーオフ決勝でクボタスピアーズ船橋・東京ベイを22-13で破り、リーグワンで初優勝した。3位は埼玉パナソニックワイルドナイツ、4位は東京サントリーサンゴリアス。

参考:コベルコ神戸スティーラーズ「2025-26シーズン退団選手・退任スタッフのお知らせ」(確認日2026-10-11)/リーグワン公式「2025-26 アワード受賞者決定のお知らせ」(確認日2026-10-11)/Blues「Blues sign Ardie Savea for 2027 season」(確認日2026-10-11)/Crusaders「Richie Mo’unga set to return to the Crusaders in 2027」(確認日2026-10-11)/DHL Stormers「Kolbe comes home」(確認日2026-10-11)/Ospreys「Ospreys announce team to face the Dragons」(確認日2026-10-11)

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LEOEditor-in-Chief

埼玉工業大学深谷高等学校(埼工大深谷。現・正智深谷)ラグビー部出身。WTB→CTB→FLと渡り歩き、在籍中のチームは花園2年連続ベスト4。いまはラグビージャージのデザイン制作(HERCULEGEAR)に携わりながら、ラグビーの面白さを書いています。

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