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歴代最強のラグビー日本代表XVを本気で選んでみた(異論は認める)

1987年から2027年まで、40年分のラグビー日本代表から歴代最強のXVと控え8人を本気で選考。大畑大介、平尾誠二、リーチ マイケル、堀江翔太……キャップ数とW杯出場歴、引退・現役を確認したうえで選考理由を書いた。

Text — LEO Updated — Read — 6分
歴代最強のラグビー日本代表XVを本気で選んでみた(異論は認める)

ラグビー日本代表の「歴代最強の15人」を選べ、と言われたら、たぶん飲み会が一晩では終わらない。大畑大介を外せる人はいないだろう。では平尾誠二と田村優、10番はどっちか。リーチ マイケルと箕内拓郎を同時に並べられるか。W杯が始まった1987年から来年の2027年まで、40年分の日本代表から先発15人と控え8人を本気で選んでみた。異論は認める。というか、異論を聞きたい。

Pointこの記事の結論

  • 対象は第1回W杯の1987年以降に日本代表でプレーした選手。キャップ数とW杯出場歴は2026年9月時点で確認した数字を使った
  • FWは2015年と2019年の「W杯で勝った世代」が中心。BKは時代をまたいで、大畑・平尾・元木のレジェンドと今の選手を混ぜた
  • 最後まで迷ったのは10番、13番、そして8番
  • 控え8人にはワーナー・ディアンズ、齋藤直人、ディラン・ライリーら現役組を入れた

Contents 目次
  1. 選考ルールは3つだけ
  2. FW:スクラムとブレイクダウンで「負けない8人」
  3. BK:大畑の69トライと、平尾の13番
  4. 控えの8人と、泣く泣く外した名前
  5. 数えてみたら、2019年組が10人
  6. このXVが今の日本代表と戦ったら

選考ルールは3つだけ

先に決めたルールを書いておく。1つ目、対象は1987年の第1回W杯以降に日本代表のキャップを持つ選手。2つ目、「その選手の一番いい時期」同士を比べる。3つ目、W杯で何をしたかを重く見る。日本代表の歴史はW杯での苦戦の歴史でもあって、2015年と2019年に初めて結果が出た。その舞台に立った選手はどうしても有利になる。

キャップ数は「ラグビー日本代表歴代キャップ保持者一覧」(2026年9月12日のアメリカ戦終了時点)と日本協会の発表、W杯の出場歴はWorld Rugbyの試合記録で確認した。引退・現役の区別は2026年9月時点だ。

98キャップ日本代表の歴代最多キャップ(大野均)。2位はリーチ マイケルの97(2026年8月時点)

FW:スクラムとブレイクダウンで「負けない8人」

番号 選手 キャップ W杯出場 2026年9月
1 稲垣啓太 53 2015・2019・2023 現役
2 堀江翔太 76 2011・2015・2019・2023 引退
3 具智元 29 2019・2023 現役
4 大野均 98 2007・2011・2015 引退
5 トンプソン ルーク 71 2007・2011・2015・2019 引退
6 リーチ マイケル 97 2011・2015・2019・2023 現役
7 姫野和樹 36 2019・2023 現役
8 箕内拓郎 48 2003・2007 引退

1番 稲垣啓太。W杯3大会連続出場。スクラムで崩れず、80分近く走ってタックルし続ける。2019年W杯のスコットランド戦、大一番でトライを決めた場面は今も語り草だ。現役で埼玉ワイルドナイツ。

2番 堀江翔太。W杯4大会出場のフッカー。スクラムの最前列にいながら、パスもキックもできる。2024年に引退し、今は埼玉WKでFWコーチ。フッカーという役割の面白さはフッカーの記事でも書いた。

3番 具智元。キャップ29は候補の中では少ない。それでも、初めてベスト8に入った2019年W杯のスクラムを右側から支えた3番として、ここは具を選びたい。控えには78キャップの畠山健介を置く。

4番 大野均、5番 トンプソン ルーク。ここは迷わなかった。大野は日本代表最多の98キャップ。トンプソンはW杯4大会に出て、キャップ保持者一覧によると日本代表の歴代最年長出場(38歳)。2人ともブライトンで南アフリカに勝ったときのロックだ。

6番 リーチ マイケル。説明はいらない。2015年と2019年の主将で、97キャップは大野に次ぐ歴代2位。2027年に選ばれれば5大会目のW杯になる。

7番 姫野和樹。ジャッカル(タックル直後に倒れた相手のボールを奪うプレー)で試合の流れを変えられる。2019年W杯で一気に名前が知られ、2023年W杯では主将を務めた。

8番 箕内拓郎。2003年と2007年のW杯を主将として戦った。勝てない時代の日本代表で、体を張り続けた8番。結果が出なかった世代から1人は入れたかった。

BK:大畑の69トライと、平尾の13番

番号 選手 キャップ W杯出場 2026年9月
9 田中史朗 75 2011・2015・2019 引退
10 田村優 70 2015・2019 現役
11 福岡堅樹 38 2015・2019 引退
12 元木由記雄 79 1991・1995・1999・2003 引退
13 平尾誠二 35 1987・1991・1995 故人(2016年没)
14 大畑大介 58 1999・2003 引退
15 松島幸太朗 55 2015・2019・2023 現役

9番 田中史朗。身長166cmで、世界の大男たちの足元から球を出し続けた。ニュージーランドのハイランダーズでスーパーラグビー優勝(2015年)を経験した。W杯3大会。2023-24シーズンで引退。

10番 田村優。2019年W杯のゲームコントロールで決めた。キックで陣地を取り、パスでラインを動かす。70キャップ。横浜キヤノンイーグルスで今もプレーしている。

11番 福岡堅樹。2019年のスコットランド戦で2トライ。キャップは38と少なめだが、「この選手にボールが渡れば何か起きる」という期待感は歴代でも一番だった。

12番 元木由記雄。1991年から2003年までW杯4大会。79キャップ。平尾の時代から大畑の時代まで、日本のBKの真ん中にずっといた人だ。

13番 平尾誠二。本来は10番でもプレーした選手だが、今回は13番に置いた。第1回の1987年から3大会のW杯に出た「ミスター・ラグビー」。2016年に53歳で亡くなった。W杯40年の歴史をたどる企画なら、この人から始めたい。

14番 大畑大介。テストマッチ69トライは日本代表の歴代最多で、2位の小野澤宏時(55)を大きく引き離す。キャップは58。1試合に1トライ以上のペースで取り続けた計算になる。

15番 松島幸太朗。W杯3大会で、WTBもFBもこなす。フランスのクレルモンでもプレーし、今は東京サントリーサンゴリアス。キャップ55。

10番は田村優VS10番は平尾誠二

田村派:W杯で8強に入ったチームの司令塔。今のラグビーのスピードとフィジカルの中でゲームを作った実績は大きい。

平尾派:アマチュア時代の日本で、世界と戦うためのBKの考え方そのものを作った人。時代が違っても、10番を任せたくなるのはこの人。

控えの8人と、泣く泣く外した名前

テストマッチの控えは8人。今回はFW4人・BK4人の形で選んだ。

  1. 16 坂手淳史(HO)47キャップ、W杯2019・2023。現役。
  2. 17 畠山健介(PR)78キャップ、W杯2011・2015。引退。3番の先発を最後まで具と争った。
  3. 18 ワーナー・ディアンズ(LO)37キャップ、W杯2023。現役で今の日本代表の主将。詳しくはディアンズの記事で。
  4. 19 ツイ ヘンドリック(FL/No.8)47キャップ、W杯2015・2019。2025-26シーズンで引退。
  5. 20 齋藤直人(SH)W杯2023。2026年9月のパシフィックネーションズカップでゲームキャプテン。決勝のメンバー発表時点で35キャップ。現役。
  6. 21 ディラン・ライリー(CTB)W杯2023。PNC決勝のメンバー発表時点で45キャップ。9月のアメリカ戦で2トライ。現役。
  7. 22 五郎丸歩(FB)57キャップ、W杯2015。ブライトンで24得点。引退。
  8. 23 小野澤宏時(WTB)81キャップは歴代3位、55トライは歴代2位。W杯2003・2007・2011。引退。

今の試合では、後半に前5人(PR・HO・LO)を入れ替えるのが当たり前になっている。スクラムとラインアウトの強度を80分落とさないために、控えのFWはHO・PR・LOを1人ずつ、そこに第3列を1人。BKは9番、センター、そしてWTBもFBもできるバックスリーを2人にした。

外した名前も書いておく。マフィ、ラブスカフニ、立川理道、ラファエレ ティモシー、中村亮土、流大、山田章仁、伊藤剛臣、増保輝則、村田亙、大八木淳史……。書いているだけで別のXVが組める。とくにCTBの立川(62キャップ)と中村(39キャップ)は、平尾と元木がいなければ間違いなく先発だった。

Q1日本代表で、テストマッチのトライ数が歴代1位と2位の選手は?答えを見る

1位が大畑大介の69トライ、2位が小野澤宏時の55トライ。どちらもWTBで、このXVでは大畑が先発14番、小野澤が控えに入っている。

Top 10 Japan Tries at RWC(World Rugby) YouTubeで見る

数えてみたら、2019年組が10人

選び終わってから数えてみると、先発15人のうち2019年W杯のメンバーが10人(稲垣、堀江、具、トンプソン、リーチ、姫野、田中、田村、福岡、松島)、2015年W杯のメンバーが9人いた。重なっている選手が多く、2015年から2019年の4年間がどれだけ特別だったかがよくわかる。一方で2003年W杯までの世代からは、元木、平尾、大畑、箕内の4人。勝てなかった時代にも、世界と互角にやれる個はいた。それを残したかった。

逆に、2020年代に代表デビューした選手は先発にはいない。ディアンズ、齋藤、ライリー(いずれも2021年に初キャップ)は控えに入れたが、キャップ数とW杯での実績でまだ先輩たちに届かない。2027年のW杯が終わったとき、この表がどう変わるか。そこも楽しみにしている。

このXVが今の日本代表と戦ったら

最後に妄想をひとつ。このXVと、2026年の日本代表が戦ったらどうなるか。FWの経験値はこっちが上。スクラムは稲垣・堀江・具の最前列なら押し負けない。一方、今の代表はアタックのテンポが速く、9月のパシフィックネーションズカップでアメリカから9トライを取っている。ハーフ団(9番と10番)の田中・田村がどこまでテンポを上げられるかが勝負を分けそうだ。個人的には、大畑と福岡の両WTBに最後はボールが回って、ぎりぎりでXVが勝つと思っている。

ポジションごとの世界と日本の名選手はプロップ、ロックの記事でも紹介している。今の代表から誰が2027年W杯に行くかはメンバー予想33人で書いた。来年の今ごろ、このXVに新しい名前を足したくなる選手が出てきていたらうれしい。

参考:Wikipedia: ラグビー日本代表歴代キャップ保持者一覧/日本ラグビーフットボール協会(PNC決勝メンバー)/日本ラグビーフットボール協会(イタリア戦メンバー)/World Rugby(PNC2026準決勝)/Wikipedia: 堀江翔太

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LEOEditor-in-Chief

埼玉工業大学深谷高等学校(埼工大深谷。現・正智深谷)ラグビー部出身。WTB→CTB→FLと渡り歩き、在籍中のチームは花園2年連続ベスト4。いまはラグビージャージのデザイン制作(HERCULEGEAR)に携わりながら、ラグビーの面白さを書いています。

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