W杯イヤーのリーグワンが、12月12日(土)に開幕する。決勝は2027年6月6日(日)。オーストラリアW杯の約4か月前まで続く長いシーズンだ。前年の王者はコベルコ神戸スティーラーズ。リーグワンになってから初めての優勝で、監督も替わり、連覇を狙う立場で開幕を迎える。初めて観る人にもわかるように、D1の12チームをまとめて紹介する。
- 2026-27シーズンは12月12日開幕、プレーオフ決勝は2027年6月6日。D1は12チームで、カンファレンス制はなくなった
- 各チーム18試合。11チームのうち7チームとは2回、4チームとは1回対戦する
- 浦安D-Rocksが1月22日と2月5日にMUFGスタジアム(国立競技場)でホストゲーム。建て替え後の国立でリーグ戦が行われるのは初めて
- 齋藤直人がサンゴリアスに、原田衛がブレイブルーパスに戻ってくる。代表選手の「所属」を知っておくと観戦が何倍も楽しくなる
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12月12日開幕、6月6日決勝。何が変わった?
リーグワンの公式発表によると、2026-27シーズンは全27チームが3つのディビジョンに分かれる(D1が12、D2が8、D3が7)。一番上のD1で、今季から大きく変わったのがカンファレンス制の廃止だ。
これまでのD1は12チームをA・Bの2組に分け、同じ組と2回、違う組とは一部2回・一部1回、という少しややこしい組み方をしていた。今季は組分けをやめ、各チームが「7チームと2回、4チームと1回」の計18試合を戦う。1回しか当たらない4チームは、日程を早く組むために2シーズン前(2024-25)の順位をもとに決め、4チームの順位の合計がどのチームも同じ(26)になるよう調整したという。リーグは将来的に、全チームが2回ずつ当たる完全なホスト&ビジター方式を目指すとしている。
もうひとつの目玉が国立競技場。浦安D-Rocksが第6節の1月22日(金)と第7節の2月5日(金)にMUFGスタジアム(国立競技場)でホストゲームを開催する。2019年に建て替えられた今の国立で、プレーオフではなくレギュラーシーズンの試合が行われるのは、トップリーグ時代を含めて初めてだ。金曜の夜、仕事帰りに国立でラグビー。これは行きたい。
開幕節の6カード
開幕節の組み合わせは次の通り(左がホスト)。会場は2026年10月14日時点のリーグワン発表による(一部の試合は日時・会場が未定)。キックオフ時間はリーグワン公式の日程ページで確認してほしい。
- コベルコ神戸スティーラーズ 対 トヨタヴェルブリッツ(ノエビアスタジアム神戸)
- 東京サントリーサンゴリアス 対 リコーブラックラムズ東京(秩父宮ラグビー場)
- 栃木ホンダヒート 対 東芝ブレイブルーパス東京(ホンダヒート・グリーンスタジアム)
- 三菱重工相模原ダイナボアーズ 対 横浜キヤノンイーグルス(相模原ギオンスタジアム)
- クボタスピアーズ船橋・東京ベイ 対 静岡ブルーレヴズ(秩父宮ラグビー場)
- 埼玉パナソニックワイルドナイツ 対 浦安D-Rocks(熊谷スポーツ文化公園ラグビー場)
いきなり面白いのがサンゴリアス対ブラックラムズ。前季のプレーオフ準々決勝で40-35の打ち合いを演じた2チームだ。相模原対横浜は同じ神奈川の「神奈川ダービー」。そして栃木ホンダヒートは、今季から拠点を三重県から栃木県宇都宮市に移し、名前も「三重ホンダヒート」から変えた。新天地での最初のホストゲームの相手が、前季まで連覇していたブレイブルーパスになる。
前季の順位と、12チームの「性格」
2025-26シーズンのレギュラーシーズン順位と、数字から見える特徴をまとめた。得点・失点はリーグ戦18試合の合計だ。
| チーム(略称) | 前季順位 | 得点 | 失点 | 主なホストエリア |
|---|---|---|---|---|
| 神戸S | 1位(優勝) | 750 | 456 | 兵庫・神戸 |
| 埼玉WK | 2位(最終3位) | 664 | 336 | 埼玉・熊谷 |
| S東京ベイ | 3位(準優勝) | 709 | 357 | 千葉・東京東部 |
| 東京SG | 4位 | 625 | 538 | 東京・府中/調布 |
| BR東京 | 5位 | 502 | 551 | 東京・世田谷 |
| BL東京 | 6位 | 478 | 628 | 東京・府中/調布 |
| 静岡BR | 7位 | 579 | 617 | 静岡・磐田 |
| 栃木H(旧三重H) | 8位 | 475 | 611 | 栃木・宇都宮 |
| トヨタV | 9位 | 541 | 585 | 愛知・豊田 |
| 横浜E | 10位 | 454 | 597 | 神奈川・横浜 |
| 浦安D | 11位 | 421 | 711 | 千葉・浦安 |
| 相模原DB | 12位 | 425 | 636 | 神奈川・相模原 |
上位3チームの色ははっきり分かれている。神戸はリーグ戦で750点、112トライ。とにかく取るチームだ。埼玉は失点336が12チームで最少で、守って勝つ。クボタは得失点差+352がリーグ最大で、攻守のバランス型。この3チームは勝ち点70以上で、4位サンゴリアスの48とは大きな差があった。
下位では、浦安と相模原がD2との入替戦に回ったが、どちらも2戦2勝でD1に残った。昇格チームがなかったので、今季のD1は前季と同じ12チームになる。
神戸が初優勝、そして新体制
前季のプレーオフ決勝は2026年6月7日、MUFGスタジアムで神戸がクボタを22-13で破った。観衆は50,451人。神戸の優勝はリーグワンでは初めて、トップリーグ時代を含めると2018-19シーズン以来7シーズンぶりだった。シーズンMVPは神戸のブロディ・レタリック。クボタは2季連続の準優勝に終わった。
神戸を率いたデイブ・レニーはシーズン後にニュージーランド代表のヘッドコーチに就任し、今季はアンドリュー・エリスが新しいヘッドコーチになる。王者が監督交代でどう変わるか。開幕戦のトヨタ戦はそこに注目だ。
Q12025-26シーズン、プレーオフ準々決勝でブレイブルーパスが敗れたことで、何の可能性が消えた?答えを見る
リーグワン初の3連覇。ブレイブルーパスは2023-24、2024-25と連覇していたが、準々決勝でクボタに3-26で敗れた。
移籍・新加入で見るべき5人
ラグビーリパブリックがまとめている移籍・新加入一覧(9月24日更新)から、特に試合の見え方が変わりそうな選手を挙げる。
- 齋藤直人(東京SG)フランスのトゥールーズから3季ぶりにサンゴリアスへ。9月のパシフィックネーションズカップでは日本代表のゲームキャプテンを務めた。詳しくは齋藤直人のプロフィール記事で。
- 原田衛(BL東京)スーパーラグビーのモアナ・パシフィカでのプレーを経てブレイブルーパスへ。前季6位に沈んだ東芝にとって、代表の2番が戻ってくる意味は大きい。原田衛の記事も参考に。
- ジェームス・ロウ(東京SG)アイルランドのレンスターから加入するWTB/FB。アイルランド代表でもプレーしてきたバックスリーの実力者が、齋藤と同じタイミングでサンゴリアスに加わる。
- ジョージ・ブリッジ(神戸S)スーパーラグビーのフォースから加入するCTB/WTB。王者のバックスがさらに厚くなった。
- 福田健太・小倉順平(栃木H)移転1年目のホンダヒートは、SHの福田(前東京SG)、SO/FBの小倉(前横浜E)とハーフ団(9番と10番のコンビ)を入れ替えた。新しい土地で、ゲームを作る人間から変える。
このほかブレイブルーパスはFLジャック・デンプシー(前グラスゴー)、CTBデイヴィッド・ハヴィリ(前クルセイダーズ)、浦安D-RocksはLOエセイ・ハアンガナ(前埼玉WK)、トヨタはFB野口竜司(前埼玉WK)と、日本代表経験者や海外の実力者の移籍が多い。
日本代表はどのチームにいる?
W杯前年のシーズンは、代表選手を追いかけながら観るのが一番楽しい。2026年7月のネーションズチャンピオンシップと、9月のパシフィックネーションズカップで日本協会が発表した試合登録メンバーの所属から、主な選手をチーム別にまとめた。
| チーム | 主な日本代表選手(2026年の代表戦メンバー) |
|---|---|
| BL東京 | ワーナー・ディアンズ、リーチ マイケル、原田衛、松永拓朗、マイケル・ストーバーグ、木村星南 |
| 埼玉WK | ディラン・ライリー、ジャック・コーネルセン、ベン・ガンター、長田智希、佐藤健次 |
| 東京SG | 齋藤直人、竹内柊平、下川甲嗣、ハリー・ホッキングス |
| S東京ベイ | 廣瀬雄也、藤原忍、マキシ ファウルア、江良颯、為房慶次朗 |
| 神戸S | ティエナン・コストリー、植田和磨、イノケ・ブルア、上村樹輝 |
| 浦安D | エセイ・ハアンガナ、サミソニ・トゥア |
| 横浜E | 岡部崇人、石田吉平 |
| 静岡BR | 稲場巧 |
ディアンズは2026年のスーパーラグビー期間、ハリケーンズに期間限定で移籍していた(日本協会発表)。また代表の10番を務めている伊藤龍之介は明治大学、PRの大塚壮二郎は関西学院大学の所属で、リーグワンにはまだいない。FBのサム・グリーンはD2のJR東日本グリーンウォリアーズ東葛に移っている。
選手ごとの詳しい話は佐藤健次、竹内柊平、ディラン・ライリーの記事も読んでみてほしい。
3強派:前季の神戸・埼玉・クボタは勝ち点70以上、4位以下と20点以上の差があった。補強も続けていて、上位の顔ぶれはそう変わらない。
混戦派:今季は代表の11月遠征明けに開幕し、シーズン終盤はW杯前の代表活動と重なる。代表選手を多く抱える上位ほど疲労と離脱の影響を受ける。サンゴリアスとブレイブルーパスの復帰組が入って、上位は5〜6チームの争いになる。
D2とD3も同じ12月12日に開幕する。D2は8チーム、D3は7チーム。前季の入替戦ではD2の豊田自動織機シャトルズ愛知と清水建設江東ブルーシャークスがD1の壁に跳ね返されたが、今季もD1昇格を狙ってくるはずだ。D3には今季、丸和MOMOTARO’Sが新しく加わる。D1とは違う近さで試合を観られるのも下のディビジョンの良さだ。
初めて観るなら、どこから?
おすすめは3つ。まず開幕節のサンゴリアス対ブラックラムズ。前季プレーオフの再戦で、代表SH齋藤の復帰戦になる。次に1月22日と2月5日の国立競技場。大きなスタジアムの雰囲気は、初めての人にこそ体験してほしい。最後に、自分の住んでいる地域のチーム。ホストエリア制のリーグワンは、地元チームを1つ決めると一気に楽しくなる。ルールに自信がなければルール初心者ガイドとポジションと役割を読んでから行くと、ブレイクダウン(タックル後のボール争奪)で何が起きているかが見えてくる。
スタジアムに行けない日は、配信とテレビで追いかけられる。前季(2025-26)は、J SPORTSが配信サービス「J SPORTSオンデマンド」でD1〜D3の全試合をライブ配信した(D3は配信のみ)。オンデマンドのラグビーパックは月額2,580円(税込、2026年10月時点の公式表示)。今季の放送・配信の詳細は、J SPORTSとリーグの公式発表を確認してほしい。テレビで観るなら、スカパー!やケーブルテレビでJ SPORTSを契約する形になる。スカパー!の場合、J SPORTS 1〜4は「スカパー!基本プラン」の視聴可能チャンネルに入っていない(2026年10月時点の公式チャンネル一覧)。J SPORTS 1〜4の4チャンネルセット(月額2,980円・税込)か、J SPORTSを含むセットを選び、別にスカパー!の基本料(月額429円・税込)がかかる。
テレビの大画面でリーグワンを観たい人向け。J SPORTSの4チャンネルセットは月額2,980円(税込)で、別に基本料429円がかかる(2026年10月時点の公式表示)。今季の放送カードは公式発表を確認してから申し込みたい。
12月の寒い夜に始まって、W杯の直前の6月に終わる。代表選手にとっては「W杯メンバーに残るための半年」でもある。その必死さが、今季のリーグワンの一番の見どころだと思う。
参考:リーグワン公式(ディビジョン編成・大会日程)/リーグワン公式(D1試合日程・会場)/リーグワン公式(一部試合日程・会場追加、10月14日)/ラグビーリパブリック(移籍加入選手まとめ)/Wikipedia: リーグワン2025-26/日本ラグビーフットボール協会(PNC決勝メンバー)/日本ラグビーフットボール協会(イタリア戦メンバー)/J SPORTS(リーグワン放送・配信)/スカパー!基本プラン(視聴可能チャンネル)(放送・配信は2026年10月2日確認)
